ウォータースチュワードシップ

Water in a dam

Gap Inc. のウォータースチュワードシップ戦略は、清潔で安全な水にアクセスすることは基本的な人権であると同時に環境に対する責任でもあるという信念に基づいています。

女性が大部分を占める当社の商品を製造する人々にとって、また私たちの生活の土台となる地域社会と自然資源にとって、水は欠かせない存在です。Gap Inc. はコットンなどの原材料の栽培、繊維工場や洗い加工場での商品製造、消費者による衣類の洗濯のために消費され、当社の事業に必要不可欠な自然資源である水にまつわる問題に対し、対応する責任と機会があります。

私たちのウォータースチュワードシップ活動は調達と製造における水使用量を削減するだけでなく、水資源を共有する他のステークホルダーと協力して、当社のサプライチェーン外の地域社会の水レジリエンスを強化することを目的としています。

目標

進捗

2023年まで

米国国際開発庁とGap Inc. との「女性と水アライアンス」を通じ200万人(うち100万人は女性)の水と衛生設備へのアクセスを改善する

2021年

150万人を達成

2050年まで

水レジリエンスを備えたバリューチェーンを構築する

2050年までに水ストレスに悩まされている地域における水の還元量が使用量を上回ることを目指す

2021年

基礎値を設定中

 

 

2021年のCDP Waterによる評価:Aマイナス

私たちのアプローチ

2020年までに2014年の基準値から100億リットルの水を節約するという野心的な目標を上回った後、私たちは水レジリエンスを備えたバリューチェーンの構築と水の還元量が使用量を上回るという新たな目標を掲げました。

当社のプログラムや他企業、他団体との提携は、さまざまな水の課題に包括的に取り組み、より多くの企業を巻き込んだアクションを促し、これらの重要な問題に対する認識を高めることを目的としています。ウォータースチュワードシップ戦略として、Gap Inc. は相関関係にある三つの領域に重点的に取り組んでいます。

  1. 地域社会の水レジリエンス – 女性と水アライアンスを通じて実施
  2. 資源効率と製造 – ミルサステナビリティプログラムと水質プログラムを通じて実施
  3. 原材料と商品 – Washwell(ウォッシュウェル)プログラムを通じて実施

資源効率と製造

水問題は地域ごとに大きく異なるため、私たちは世界自然保護基金(WWF)のウォーターリスクフィルターと世界資源研究所(WRI)の水道水リスクアトラスに照らして、当社の事業の65%を占めるすべての優先湿式加工業施設をマッピングしました。これにより透明性の向上、重点分野の優先化、より野心的な目標の設定、サプライチェーン全体における水への影響の改善などが実現しています。私たちはWWFと協働し、科学的根拠に基づく水使用量目標の達成への道筋として、30の戦略的湿式加工施設について状況に応じた水使用量目標を設定しています。

また、繊維工場や洗い加工場と協働して水や有害化学物質の使用量削減に取り組んでいます。例えば Apparel Impact Institute(Aii)などとの業界パートナーシップを頻繁に活用してプログラムを試験的に導入し、影響を拡大しています。これまでの節水量については当社の最新レポートをご覧ください。

資源効率と製造の取り組みを実行するため、Gap Inc. は2つのプログラムを主導しています:

  • 水質管理プログラム(WQP):2004年以来、当社はデニムの洗い加工場での廃水の水質と化学物質の管理を積極的に監視、改善しています。また、2024年までに当社の水質プログラムをすべてのティア1湿式加工施設に拡大することを目指しています。
  • ミルサステナビリティプログラム:すべての戦略的繊維工場がミルサステナビリティプログラムに参加しています。このプログラムは明確な環境基準を設定し、透明性を向上させ、技術革新を推進し、社会労働コンバージェンスプログラム(SLCP)やILOベターワークなどの業界内の取り組みと当社のアプローチを一致させるものです。

水質プログラムとミルサステナビリティプログラムは以下を通じて製造過程における水への影響に対処しています:

  • 環境管理とパフォーマンス:サステナブル・アパレル連合(SAC)の創設メンバーの一員として、Gap Inc. はHiggインデックスを使用してサプライヤーの環境パフォーマンスを評価し、当社の目標達成を後押ししています。2017年からはHigg施設・工場環境モジュール(FEM)の使用を拡大し、ティア1とティア2サプライヤーの自己評価からデータを収集しています。そしてサードパーティによるこの自己評価の検証件数を増やしています。当社のHigg FEM対応に関する詳細はSASBインデックスをご覧ください。
  • 廃水と化学物質の管理:当社はZDHCの製造時制限化学物質リスト(MRSL)とZDHCの廃水ガイドラインを採用しています。水質プログラムまたは工場サステナビリティプログラムに参加する施設は廃水を検査して最低限のパフォーマンス基準を満たし、認証された化学物質管理プラットフォームに登録して使用し、化学物質の在庫情報をトラッキングして当社と共有する必要があります。

Arvind社のデニム工場での廃水再利用

私たちの水使用量削減の取り組みのひとつに、インドを拠点とする大手テキスタイルメーカー、Arvind社との革新的なパートナーシップがあります。

このコラボレーションを通じ、アーメダバードにあるArvind社のデニム製造工場は膜型バイオリアクター水処理技術で周辺の地域社会からの廃水を浄化し、すべて再生水で稼働しています。これにより年間20億リットルの淡水が節約され、地域社会の重要な資源保護に役立っています。また、この過程は化学薬品を使わない処理方法で廃水を浄化することで持続可能性にも貢献しています。

原材料と商品:Washwell™

当社のブランドは製品染めと仕上げ加工の使用水量を従来の方法と比較して少なくとも20%削減する「Washwell™」プログラムの拡大により、水への影響を減らしています。Washwell™型の製造方法を採用する洗い加工場は水質プログラムにも参加させています。2016年のGapブランドによる立ち上げ以降、Washwell™はAthleta、Old Navy、Banana Republicでも採用されています。また、推奨繊維ツールキットなど、従業員が使用することで水にプラスの影響を与える持続可能な原材料の使用を拡大できるリソースを用意し、当社製品のデザイン上の決定を製造工程の改善や革新的な染色技術に結びつけ、サプライチェーンでの節水を可能にするとともに消費者への啓発も行っています。

政策提言と業界変革のためのパートナーシップ

Gap Inc. は複数のパートナーシップを通じて水不足に対処し水と衛生設備へのアクセスを改善する取り組みを進めています。

  • Water Resilience Coalition(水レジリエンス連合、WRC):WRCは2030年までに世界100か所の流域の水にプラスの影響を与え、3億人に飲料水と衛生設備への持続可能なアクセスを提供することを目指しています。
  • WASH4Work:この国連グローバル・コンパクトのプログラムは、持続可能な開発目標(SDG)の目標6「清潔な水へのアクセス」に対して、職場、地域社会、およびサプライチェーン全体でビジネス上の実践を動員するものです。
  • 世界水の日:毎年、Gap Inc. は「世界水の日 Walk for Water」を開催し、数千名の従業員が参加して1.2マイルを歩きます。この距離は水不足に悩む地域の女性たちが、最寄りの水源まで水を汲むために(多くの場合、1日に何度も)歩かなければならない平均的な距離を示します。
  • SIWI世界水週間:毎年8月、パートナーや業界の同業者とともに地域社会の水レジリエンスを高める方法、企業の水戦略がビジネス価値を高める方法、持続可能な綿花調達の方法などのテーマで話し合いを行っています。
  • Ceres Connect the Drops:このグループはGap Inc. の本拠地であり、水ストレスにさらされているカリフォルニア州において、企業の声を生かし水へのアクセスを守るための政策を提言します。
  • Water Innovation Center for Apparel:世界的なテキスタイルメーカーであるArvind社と共同で、インドに18,000平方フィートの「Water Innovation Center for Apparel」を建設中です。このセンターでは水管理のベストプラクティスやリサイクル技術などを紹介していきます。