Gap Inc.

2020年8月28日

GAP INC. 2四半期の業績を発表

 

既存店売上高13%増、主要因はオンライン純売上高の前年比95%

新型コロナ感染症による店舗休業の影響を受け、売上高前年比18%

オンラインチャネルを通じ350万人の新規顧客を獲得、オンラインの新規顧客獲得率の前年比成長率165%

現金および現金同等物の当期末残高22億、前四半期から10億ドル以上増加

 

サンフランシスコ – 2020827 –自らの存在意義を明確に打ち出すライフスタイルブランド(Old Navy、Gap、Athleta、Banana Republicなど)を傘下に持つGap Inc. (NYSE: GPS)が、2020年8月1日を終了日とする2020年度第2四半期の業績を発表しました。Gap Inc. は米国最大手のスペシャルティアパレルであり、米国2位の衣料品eコマースビジネスを運営しています。

 

Gap Inc. の第2四半期の業績は、規模を拡張したeコマースプラットフォームを通じたオムニ機能の活用によってオンラインの売上高が前年比で2倍近くに上ったことに伴い、第1四半期から大幅に改善しました。第2四半期首時点では、新型コロナ感染症流行のためほぼ全店舗が一時休業していましたが、当四半期の早い段階から、業界最高レベルの安全対策を取り入れながら、許可が下りた地域の店舗営業再開を迅速に進めました。営業利益は黒字、現金残高は第1四半期よりも10億ドルほど増やし、第2四半期の現金および現金同等物の残高は22億ドルとなりました。

 

「第2四半期の堅調な業績には、特に当社が変わりゆく環境に早急に適応したこともあり、当社のブランド、商品、エクスペリエンスに対するカスタマーの反応が反映されています。eコマースビジネスはほぼ2倍規模に膨らみ、売上におけるオンライン構成比は約50%と、デジタル主導のカルチャーに軸を転換する当社の能力が発揮されました」と、Gap Inc. CEO、Sonia Syngalは述べました。「存在意義の明確なライフスタイルブランド、事業規模、デジタル能力における優位性がこの時期に成功するための助けにも、今後の成長に向けた態勢を整えるための助けにもなっていると確信しています」

 

2020年度第2四半期の業績

当四半期中の部分的休業に影響を受け、オンラインの売上高95%増が店舗の売上高の48%減により相殺されたことを反映し、純売上高は前年比18%減でした。新型コロナ感染症の流行により休業していた店舗営業再開を5月に始め、8月1日時点で全世界全店舗のうち約90%が営業を再開しています。

2020年度第2四半期の既存店売上高は13%増でした。その主な要因は当四半期中に350万人もの新規顧客を獲得したGap Inc. の大規模なeコマースビジネスという強みです。既存店売上はオンライン売上および営業を再開した既存店のうち前年度、今年度とも営業した日の売上合計を反映しています。

2020年度第2四半期のブランド別純売上高を2019年度同期と比較した結果は次のとおりです:

  • Old Navyグローバル: オンライン売上高136%増が店舗売上の36%減に相殺され、純売上高5%減。既存店売上高24%増。Old Navyでは魅力的かつ親和性のあるマーケティングへの投資によってカスタマーの商品に対する高評価がさらに向上し、オンラインビジネスに著しい加速が見られました。カスタマーがストアに戻ってくるにつれ、Old Navyの全店舗のうち75%を占めるモール外の路面店は他のタイプの店舗よりも盛り返しが早く、優位性を保っています。
  • Gapグローバル: オンライン売上高75%増が店舗売上の55%減に相殺され、純売上高28%減。既存店売上高12%増。Gapブランドでは店舗網の合理化を続ける中、マーケティングに親和性を持たせ、実行内容やカスタマーエンゲージメントを改善することでオンライン需要の最大化に注力しています。
  • Banana Republicグローバルオンライン売上高26%増が店舗売上の71%減に相殺され、純売上高52%減。既存店売上高27%減。自宅で過ごすことが求められる中でカジュアルファッションへのシフトが起き、Banana Republicで展開する通勤着のアソートメントが不利な状況に置かれたため、カスタマーの好みに合わせ、在庫構成を改善することに引き続き注力しています。
  • Athletaオンライン売上高74%増が店舗売上の45%減に一部相殺され、純売上高6%増。既存店売上高19%増。Athletaが参画し高い親和性を持つ、バリュー志向のアクティブ・ライフスタイル市場の恩恵を受け、強力なオムニチャネルモデルを通じた深いカスタマーエンゲージメントを原動力としてAthletaの勢いはさらに増しています。

 

 

オンライン売上の伸長に伴い送料負担が増加した結果、売上総利益率は前年比3.8%減の35.1%減で、高いオンライン需要への対応にストアを活用しました。売上総利益率には、店舗休業による売上損失の影響を要因とする賃借料および施設費のレバレッジ解消が、一部Old Navy、Gap、Athletaのプロモーション活動の低減により相殺されたことが反映されています。

営業費用は11億ドルで、前年より1億9,800万ドル減でした。主な要因は当四半期中の店舗休業に伴うストア人件費・福利厚生費およびその他ストア関連経費削減です。純売上高に占める営業費用の比率は純売上高が下がったことで1.1パーセントポイント上がり、32.9%でした。

営業利益は7,300万ドルで、 純売上高に対する比率は2.2%でした。

当四半期中、Gap Inc. は担保付上位債22億5,000万ドル分の発行を完了し、発行済みの無担保社債券12億5,000万ドルを償還しました。メークホール条項付社債の償還による損失5,800万ドルを計上し、新たな社債に伴うより高い元本及び利率により純利息費用5,600万ドルが生じました。

実効税率は-51.2%で、コロナウイルス経済対策法である「Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security (CARES) Act」が制定されたことに関連する利益の見積りの変化と、税引前利益の地域ミックスの影響が反映されています。通年の実効税率は23.5%でした。

希薄化後1株当たり損失は0.17ドルでした。

 

貸借対照表

2020年度第2四半期の現金および現金同等物の期首残高は11億ドル、期末残高は22億ドルでした。第1四半期に比べ販売傾向が大きく改善したことに加え、第1四半期に世界的流行への対応として資金繰りを強化するために実施した対策の恩恵もあり、当四半期のキャッシュフローは健全でした。上記対策の具体例は新たな資金調達策の確保、見込まれる需要に合わせた在庫買付の再調整、経費削減、賃料支払の延期、支払サイトの長期化、本社部門の人員削減、設備投資の減額、公表済第1四半期配当金支払の延期、今年度末までの四半期ごとの現金配当と自社株買戻しの中止などです。

それらの資金調達策に加え、前回の無担保型リボルビングクレジットファシリティ5億ドルに代わって資産担保型リボルビングクレジットファシリティで18億ドル6,800万ドルを調達しました。本日の決算発表の時点では18億ドル6,800万ドルの融資枠内での借入はなく、この融資枠を2020年度中に利用することはないと見込んでいます。

第2四半期末の棚卸資産は22億ドルで、前年比4%減でした。カスタマーの需要に合わせた在庫調整に注力したことが反映されています。2021年夏の市場投入に向け梱包済みの状態で保管してある在庫を除くと、期末の棚卸資産は約10%減でした。年度末までの期間の棚卸資産は、梱包済み保管中在庫を除き5%前後減を見込んでいます。

当社は今後も続く流行を切り抜け、ビジネスに継続して投資できる盤石な財務状況にあると考えています。

当社は2020年度第1四半期末時点で42か国で3,814店舗を展開しています。その内の3,215店舗が直営店です。店舗数を削減し健全な店舗網を目指すという長期戦略的優先事項をさらに推進するため継続している店舗網合理化の取り組みの一環として、2020年は新規開店数と差し引きして世界中225店舗以上のGapおよびBanana Republicストアを閉店し、2021年にもさらに閉店を見込んでいることに言及しました。

 

キャッシュフロー

営業活動による純現金収支から固定資産購入を差し引いた通年のフリーキャッシュフローは、前年の2億5,900万ドルのプラスに対し、2億9,500万ドルのマイナスでした。これにはコロナウイルスの流行による店舗休業の影響が第2四半期の堅調な営業活動によるキャッシュフローで相殺されたことが反映されています。

非GAAP財務指標であるフリーキャッシュフローの調整については本資料後半の財務諸表を参照してください。

年初来の設備投資費は、前年の3億2,400万ドルに対し、2億800万ドルでした。当社は引き続き、本年度の設備投資額は約3億ドルになると予測しています。

 

2020年の財務的見通し

現在の情勢では非常に予測が立てにくいため、今年度の純売上高や収益の予想は公表していません。

「当社の堅調な財務状況、健全なキャッシュフローの創出力、収益性の高い成長を促進するために継続的に実行している各種取り組みが、急速に進化し続ける市場で戦う態勢を十分に整え、この危機から復活するための基盤をつくります」とGap Inc. のCFO、Katrina O’Connellは言います。「先行きの不透明さを意識し、需要の回復に伴いシェアを獲得できるよう、他社と一線を画す優位性を強化し当社の規模を活かすことに引き続き専心します」

 

ウェブキャスト及びカンファレンスコールについて

本日、太平洋時間午後2時頃から3時頃まで、Gap Inc. のインベスターリレーションズのシニアディレクターを務めるTina Romaniが、当社の2020年度第2四半期の業績について概要説明を行います。この内容はカンファレンスコール及びウェブキャストで実況中継されます。概要説明にはRomani氏の他、CEOのSonia SyngalとCFOのKatrina O’Connellも同席します。

カンファレンスコールへアクセスするには1-855-5000-GPSまたは1-855-500-0477(参加者用パスコード:932968)に電話してください。海外からアクセスする場合は1-323-794-2078に電話してください。ウェブキャストはwww.gapinc.comよりアクセスできます。

 

将来の見通しに関する記述

本プレスリリース及び関連するカンファレンスコールやウェブキャストには、1995年米国私的証券訴訟改革法の「免責」条項に定義される将来の見通しに関する記述が含まれています。純粋に過去の事実に基づく記述以外はすべて将来の見通しに関する記述です。「予想する」、「見込む」、「考える」、「推定する」、「意図する」、「予定である」、「見積もる」などの用語やこれらに類似した表現も将来の見通しに関する記述とされます。将来の見通しに関する記述には、次に挙げる事項に関する記述を含みます。当社のデジタル対応力により成長の態勢が整うという見込み、モール外の路面店の影響(トラフィックを含む)、特にGapブランドとBanana Republicのスペシャルティ店舗網における店舗削減・健全化といった店舗網の合理化に係る継続的取り組み、資本および経費に対するアクションによるメリット、2020年度はリボルビングクレジットファシリティを利用しないという見込み、第2四半期末および2020年度末までの在庫高、一部のサマー用商品を来年度の販売時期まで保持することの利点、新型コロナ感染症の世界的流行を切り抜け事業に投資するに足る財務状況、2020年度および2021年度に世界中で一定数のGapおよびBanana Republicストアを閉店する計画、2020年度の設備投資、競合から市場シェアを獲得する態勢が整っているという見込み。

これらの将来の見通しに関する記述にはリスクや不確定要素が含まれるため、将来の見通しに関する記述に記載されている内容から当社の実績がかけ離れる原因となる重要な要素も存在します。これらの要素には以下のリスクが含まれますが、これらに限定されません。いずれのリスクも当社の財政状態、経営成績、信用に悪影響を与える可能性があります:決算の過程または当社が財務情報に調整を加える必要が生じ得る後発事象の結果として生じる追加情報発生のリスク、世界的な経済環境全体および新型コロナ感染症の世界的流行に関連するリスク、当社または当社のフランチャイズ加盟社が衣料品の流行や消費者嗜好の変化の評価に失敗するリスク、米国および国際市場における当社事業の激しい競合性、世界経済の状況や個人消費行動における変化が当社の経営成績に悪影響を与えるリスク、さまざまなリスクや不確実性にさらされる戦略的取引への参加またはその模索に関連するリスク、当社のブランドイメージの維持・向上・保護に失敗し当社の経営成績に悪影響が生じうるリスク、主要幹部の後任人事や人材の保持、有能な人材の継続的誘致に失敗し当社の経営成績に悪影響が生じうるリスク、カスタマー、オンライン、オムニチャネルショッピングに関する施策への当社の投資が期待通りの結果をもたらさないリスク、当社が効果的な在庫管理に失敗した場合に当社の売上総利益率に悪影響が生じるリスク、グローバル調達と製造に関連した当社事業(費用および供給網を含む)に対するリスク、当社が費用の増加・法律違反・法律上および財務上の重大なリスク・当社のセキュリティ対策への信頼喪失をもたらす恐れのあるデータの漏洩およびその他のセキュリティ違反にさらされ当社の経営成績や評判に悪影響が生じうるリスク、当社のITシステムの障害、更新、変更により事業活動に支障をきたすリスク、経験の少ない地域での事業活動能力を含め当社の国際的な事業拡大への取り組みに対するリスク、当社または当社のフランチャイズ加盟社が新店舗の開店地の特定・交渉・確保や、既存店リース契約の効果的な更新・改定・解約に失敗するリスク、ベンダーが当社の定めるベンダー行動規範を順守できない場合など、海外からの商品輸入に関連した当社の評判や事業活動に対するリスク、当社のフランチャイズ加盟社によるフランチャイズ店運営が当社の直接の管理下になく、当社のブランド価値を傷つけうるリスク、貿易問題が費用の増大や当社への衣料品供給量の縮小を引き起こし当社の事業、財務状況、経営成績に悪影響を与えるリスク、外国為替レートの変動が当社の財務実績に悪影響を与えうるリスク、既存店売上高や利益率に変動が生じるリスク、当社の信用力の変化や市場環境の悪化により当社の金融資本市場へのアクセスが制限され、財務状況や事業施策に悪影響が生じるリスク、規制または行政状況の変化が当社の財務状態および経営成績に悪影響を与えうるリスク、自然災害・公衆衛生の危機(現在の新型コロナ感染症をめぐる状況やそれに類するものを含む)・政治危機・世界的な気候の悪化・その他の大惨事が起き、当社もしくはフランチャイズ加盟社、ベンダーの経営成績および財務実績に悪影響が生じうるリスク、当社のプライベートレーベルや提携クレジットカードに関連する当社のクレジットカードの取り決めにより収益やキャッシュフローが減少し、当社の経営成績やキャッシュフローに悪影響が生じうるリスク、新会計基準の適用によって将来の業績に影響が生じるリスク、当社が自社株式買戻しプログラムに従って購入を見込んでいる株式の一部または全部の買い戻しを行わないリスク、当社が種々の法的手続き・訴訟・紛争・賠償請求に対する弁護に失敗するリスク。

見通しと異なる業績をもたらす可能性のある要素に関する追加情報は、2020年6月9日に米国証券取引委員会に提出されたForm 10-Qに掲載の当社の四半期業績報告書およびそれに続いて米国証券取引委員会に提出する報告書に記載されています。

 

これらの将来の見通しに関する記述は2020年8月27日付けの情報に基づいています。経験や将来の変化によって、明記または示唆された業績見通しが実現しないと明らかになった場合でも、当社は将来の見通しに関する記述を公式に改訂または修正する義務を負いません。

 

 

Gap Inc. について

Gap Inc.は、Old Navy、Gap、Banana Republic、Athleta、Intermix、Janie and Jack、Hill Cityの各ブランドを通じてメンズ、ウィメンズ、キッズそしてベイビー向けのウェアとアクセサリー、パーソナル・ケア製品を展開する世界的専門小売企業です。2019年度の売上は164億ドルであり、直営店舗とフランチャイズ店舗およびオンライン販売を通じて、世界各国で商品を提供しています。さらに詳しい情報はwww.gapinc.comにアクセスしてください。

財務諸表はこちらから

 

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